京料理の名店 緒方
こんにちは!前田有香です。
去年の年明けのことですが、初めて緒方さんに行ってきました。
緒方さんはミシュラン京都2017の二ッ星を獲得されている、言わずと知れた京料理の名店です。
緒方俊郎さんは、元和久傳の総料理長を経て、独立されました。
今まで行ってみたいなぁ、、、と思いつつも、予約が取れない上に敷居が高いので、行ったことがありませんでした。
今回も、たまたま御誘いいただく機会があったので、1回転目の会に同席させていただきました。
緒方さんは、四条西洞院にあります。
遅刻厳禁なので、早めにすぐ店の近くのタリーズコーヒーに行き、開始時間まで待機しておりました。
緒方さんに行くには、四条通りから路地に入っていくのですが、石畳の小道に町屋が並びます。
道は薄暗く、その先に、そっと緒方さんの灯りが燈っています。
風情のある雰囲気の中、期待に胸が高鳴ります。。
緒方さんのお心遣いに感激
時間になり店内に入ると、お弟子さんに全8席のカウンターに通していただきます。
今回は年明けということで、最初のお料理に根の付いた杉の苗木が添えられていました。
今年一年、地に足を着けて真っ直ぐ成長していくように、というような主旨の縁起物だそうです。
緒方さんのお心遣いに、大変感謝しています。
気持ちの良い新年のスタートを切れそうです!
ちなみに、緒方さんはカウンター8席の他に、4-6人で利用出来る個室があります。
内装は基本的に木で構成されており、温かみのある雰囲気です。
カウンター横には坪庭があって、随所に和を感じます!
前回投稿の齋華さんもそうでしたが、庭があると開放感があり、爽やかな気持ちになります。
緒方は京料理の最高峰
■1品目:からすみ餅
新年の1品目は、お正月らしくからすみ餅です。
自家製の控えめな塩加減のからすみが、香ばしく焼かれた餅の中に包まれています。
餅のやさしく自然な甘みと、からすみが調和して美味しいです。
■2品目:雲子豆腐 ★逸品
雲子とは、真鱈の白子のことなのですが、それを豆腐と合わせたのが雲子豆腐です。
雲子の旨味と、豆腐の滑らかさが相まって、上品かつとろけるような美味しさです!
白いお出汁は、確かこれも雲子を使っていたと思いますが、適切に表現する言葉が思い付きませんでした 汗
雲子豆腐とお出汁を一緒にいただくと、もうこれ以上無いくらい幸せな気分になります。
■3品目:伝助穴子の湯引き
伝助穴子とは、300g以上の大きな穴子のことを指します。旬は11月~2月の冬の間です。
真穴子は、伝助より小振りなものを言います。旬は7月~9月の夏の間です。
(以上、明石浦漁業共同組合HPより抜粋)
さて、この伝助穴子ですが、旬ということもあって脂の乗りが非常に良いです。
身は締まりが良く、繊維感が強く、噛むほどに穴子らしい旨味と脂を感じることが出来て、美味しいです!
皮下埋没骨も気になりません。緒方さんの仕事の丁寧さが伺えます。
■4品目:鴨の焼き物 辛味大根添え ★逸品
冬の鳥と言えば鴨ですね。
火入れが絶妙で、レアに焼き上がった鴨は、旨味がギュッと閉じ込められており、身の弾力も楽しいです。
辛味大根と一緒にいただくと、辛味大根の爽やかさと鴨の旨味が調和して、更に美味しい!
当然ながら、臭みや雑味は一切ありません。
肉は火入れがとにかく大事と言いますが、これは本当に絶妙でした!
■5品目:数の子の衣揚げ
(撮り忘れたので、同席者の方の写真をいただきました 汗)
こちらの数の子もからすみと同様に自家製だそうで、塩加減がやさしいです。
衣のサクサク感と、火を通してなお残る数の子のプチプチ感、そして揚げたてのホクホク感。。。
見た目より全然軽く、味わいは上品で美味しいです!
■6品目:鮑の素揚げ 鮑の肝ソース添え ★逸品
鮑の肝って、何でこんなに旨味が超濃厚で美味しいのでしょう。。。
素揚げでやさしく火を通した弾力のある鮑に、ソースが激しく絡みついてきて、口の中一杯に肝の旨味が充満します。
これは筆舌に尽くし難い美味しさ。。。
■7品目:ふぐの洗い 白子醤油で
このお料理、まず演出が面白いです。
球状に固めたクラッシュアイスがまず出てきて、それを箸で崩すと、中から紙に包まれたふぐの洗いが出てきます。
ふぐは身と皮が入っており、これをふぐ白子を溶いた醤油でいただきます。
ふぐ白子のクリームのような食感と上品な旨味が、弾力のある身と皮に絡みつきます。
こちらは鮑と違ってさっぱりした味わいなのですが、鮑の肝に消されることなく、非常に美味しかったです!
■8品目:伊勢海老の蕪餡乗せ
火を通した伊勢海老の半身の上に、すり下ろした蕪の餡をかけ、山葵を乗せています。
かなり薄味ではありますが、伊勢海老の旨味がしっかり主張しており、それを蕪がやさしく包みこむ感じです。
京料理らしい淡さと上品さ、、、そして、素材の味をしっかり感じられる一品です!
■9品目:猪の炭火焼きご飯
薄切りした猪の肉を炭火で焼き、醤油だれを絡めてご飯の上に乗せてあります。
猪は豚より旨味と身の弾力が強く、少しワイルドな味わいです。
しかし、猪は獣臭さは全く無く、丁寧な処理がされたことが伺えます。
これまでは薄味が続いていましたが、これは一転変わって強い味で美味しいです!
そして、お漬物が地味に良い味してます。
京都のお漬物は美味しいですね。
■10品目:湯葉ご飯
生湯葉をご飯の上に乗せ、そこに葛餡をかけてあります。
生湯葉のとろけるようなクリーミーさと、葛餡のお出汁の洗練された旨味。
この上なく上品です。そして、美味しいです。
■11品目:ねぎそば
ねぎたっぷりの温かいお出汁の蕎麦です。
出汁が本当に美味しいです。
ねぎのほどよい清涼感も良いです。
最後の締めに相応しい一杯でした。
■12品目:くわいのお焼き 白小豆餡
くわいを練りこんで焼いた生地に、白小豆餡を挟んでいます。
くわいの風味と、白小豆餡の優しい甘さが◎
市販のどら焼きとは一線を画します。
緒方の感想まとめ
・今回の★逸品は、「2品目:雲子豆腐」、「4品目:鴨の焼き物 辛味大根添え」、「6品目:鮑の素揚げ 鮑の肝ソース添え」
・お出汁と、素材の味を活かす技に感動
・最初から最後まで京料理らしさを堪能することが出来た
緒方さん、ありがとうございました。
また次の機会があれば、春の花山椒を経験してみたいです。
再訪したら、また記事にします!
Yuka